Kaspersky Labは11月26日(米国時間)、「Cryptocurrency threat predictions for 2019|Securelist」において、2019年における仮想通貨動向予測を発表した。2018年は仮想通貨が多くの人々の生活の一部になったとことから、サイバー攻撃の対象としてより魅力的になっていると指摘。2018年を振り返りつつ、2019年の仮想通貨動向予測を示している。

紹介されている主な予測は次のとおり。

  • ブロックチェーン技術は数年にわたってさまざまな応用が模索されてきたが、仮想通貨のように広く普及したものは存在しておらず、2019年にはその傾向がさらに強まると見られる。これは技術的な問題ではなく、組織や業界がブロックチェーン技術の主な利用シーンを仮想通貨だと限定することによって起こるという
  • 支払い方法としての仮想通貨の利用は減少する。2017年は多くのサプライヤーが支払い方法として仮想通貨への対応を発表したが、「手数料が高い」「送金時間が遅い」ほか、さらに少数のカスタマーのみが仮想通貨による支払いを行っていることなどから、仮想通貨による支払いが従来の見込みほどは魅力的ではなくなっていくものと見られるという
  • 2017年末から2018年1月にかけて発生したBitcoinの高騰といった仮想通貨の高値はもう発生しない。仮想通貨に興味を持っているユーザーの数は有限と考えられ、一度限界に到達するとそれ以上に価格が上がることはないという

仮想通貨の流行によって、サイバー攻撃の主流はランサムウェアから仮想通貨マイニングに移っていった。しかし、2018年初頭に発生した仮想通貨の高騰といった現象はもう発生しないのではないかと予測が立てられており、今後仮想通貨マイニングに代わるサイバー攻撃が台頭してくる可能性がある。