エリーパワーは11月26日、電解液に不燃性のイオン液体を用いた、イオン液体型リチウムイオン電池を開発したと発表した。

イオン液体は化学的に安定し、かつ不燃性であるため、リチウムイオン電池の電解液への活用が期待されているが、粘土が高く、高速にリチウムイオンを輸送させることが難しいことから、十分な充放電特性を得られず、実用化が困難と考えられてきた。

今回、同社は独自の製法でリチウムイオン輸率を高速化させ、1Cレートでの充放電が可能なイオン液体型リチウムイオン電池の開発に成功。23℃環境下で実施したフル充放電を繰り返す寿命試験では、1000サイクル後に90%以上の容量保持率を達成したという。

従来のリチウムイオン電池は、電解液に有機溶媒が用いられ燃えやすいことが知られており、大容量の蓄電池の設置には課題があった。その有機溶媒を今回のイオン液体に置き換えると、危険物の分類から外れることとなるため、設置や保管の取り回しがしやすくなることが期待されるという。

また、不燃化技術としては、固体電解質による全固体電池の実用化が期待されているが、同社ではイオン液体型リチウムイオン電池は既存の生産設備や工程を引き継ぐことができ、さらに材料の組み合わせが幅広く、高エネルギー密度化を図れる可能性があるため、蓄電池に対するニーズに対応しやすいものとなると説明している。

なお、今回開発されたイオン液体型リチウムイオン電池について同社では、2020年代前半の量産を目指すとしている。