ピエール中野(撮影:西槇太一)

ピエール中野(凛として時雨)が11月2日に東京・渋谷club乙-kinoto-でワンマンライブ「ピエール中野単独フェス #1」を開催した。

“ドラムDJピエール中野”名義でステージに上がった中野は、「VIVA LA ROCK 2018」「JOIN ALIVE 2018」と大型フェス出演に続き、今月末をもって現在の場所での営業を終える渋谷club乙への感謝の気持ちを込めて、この名義で初となる単独公演に臨んだ。ステージには下手側にDJブース、上手側にドラムセットが用意され、まず中野はDJブースでグループ魂のコント音源「大江戸コール&レスポンス」をスピン。その後、スピーカーから流れる凛として時雨の音源と同期させたドラムパフォーマンスを「鮮やかな殺人」でスタートさせた。中野は初期ナンバーの「TK in the 夕景」「テレキャスターの真実」、ライブ定番曲とも言える「JPOP Xfile」「abnormalize」などを観客の至近距離でプレイ。さらに「ハカイヨノユメ」「Telecastic fake show」「nakano kill you」とレア曲や人気曲をMCなしでストイックに届け、オーディエンスの興奮を誘った。

DJブースに移った中野は「ようこそおいでませ渋谷乙へ!」と元気よく挨拶し、渋谷club乙について「時雨のかなり初期からお世話になっているライブハウス。ここでワンマンライブはやったことがなくて、ツーマンまでだと思うんだよね」と振り返る。また先ほどのセットリストについては「今日は“もし今、凛として時雨が乙でツーマンライブをやるとしたらどんなセトリでやるか”を想定してやってみました」と述べ、いろいろな記憶をたどりながら組んだものであることを明かした。その後、DJタイムに移り、嵐「A・RA・SHI」やPerfume「チョコレイト・ディスコ」などDJピエール中野おなじみの楽曲をスピン。ヤバイTシャツ屋さん「あつまれ!パーティーピーポー」では途中からドラムを叩くなど、サービス精神たっぷりなパフォーマンスを展開していき、関ジャニ∞「ズッコケ男道」で締めくくるかと思いきや、ラストにはELLEGARDEN「ジターバグ」に合わせてドラムを叩き、大盛り上がりで全演目を終えた。

「20年近い付き合いの渋谷乙はもうすぐ移転するので、僕がここでドラムを叩くのはたぶん最後になります。今日入ってるカメラマンともツーマンをやったことがあって」などと、しばし思いを巡らせた中野。そして渋谷club乙について「ドラムを叩いているとやっぱりいい音がするなって思います。ライブハウスの人たちは愛情を持ってこの環境を作っているんですよ。壁とか見るといろいろ(防音・防振材など)張ってあるでしょ? それらの張り方ひとつにしても床の材質にしても音が変わるし、ライブハウスではそういう部分も日々研究してアップデートしていっているんですよ、実は。渋谷乙は愛情を強く感じるし、みんなからずっと愛され続けているライブハウスだと思います。今日は1人でしたけど、こういう形でライブができてうれしかったです」と述べ、一本締めをしてライブを終えた。なお終演後に中野はスマホ向けカメラアプリ「SNOW」を使って来場者とのツーショット撮影会を行い、コミュニケーションを取りながら観客を見送った。

「ピエール中野単独フェス #1」2018年11月2日 東京都 渋谷club乙-kinoto- ドラムパフォーマンス セットリスト

01. 鮮やかな殺人
02. TK in the 夕景
03. テレキャスターの真実
04. JPOP Xfile
05. abnormalize
06. 秋の気配のアルペジオ
07. ハカイヨノユメ
08. replica
09. Telecastic fake show
10. nakano kill you
11. DISCO FLIGHT
12. どんぐりころころ