仮面ライダーシリーズ、スーパー戦隊シリーズを中心とした映像配信アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」の一大イベント「東映特撮ファン感謝祭2018」が、27日に開催され、オリジナル怪獣特撮ドラマ『シリーズ怪獣区 ギャラス』の制作が発表された。

企画は、『忍風戦隊ハリケンジャー』でハリケンイエロー/尾藤吼太を演じ、TTFC内番組『山本康平の忍び道』で活躍している山本康平の「オリジナルヒーローを作りたい!」という熱い思いから生まれたもの。オリジナルヒーローではなく怪獣特撮ジャンルとして、脚本に『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』で東映特撮作品にデビューした(8、11、18、29、36話担当)新鋭・金子香緒里氏を迎え、プロデューサーは『特捜戦隊デカレンジャー』などのスーパー戦隊、『仮面ライダーW』などの仮面ライダーシリーズを手がけた塚田英明氏が務める。さらに東映特撮作品をささえる「特撮研究所」が制作に参加する。

『仮面ライダー』に代表される等身大・変身ヒーロー作品のイメージが強い東映だが、『キャプテンウルトラ』(1967年)、『ジャイアントロボ』(1967年)、『大鉄人17(ワンセブン)』(1977年)など、巨大怪獣や巨大ロボットが登場する「特撮」をメインにしたヒーロー作品も多く手がけている。

スーパー戦隊シリーズでは、第3作の『バトルフィーバーJ』(1979年)より巨大ロボット・バトルフィーバーVS秘密結社エゴスの悪魔ロボットという巨大戦がクライマックスに置かれるようになり、それは現在放送中の第42作『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018年)に至るまで、さまざまにスタイルを変えつつ"魂"の部分は連綿と受け継がれている。

また、『巨獣特捜ジャスピオン』(1984年)では、ヒーロー・ジャスピオンと異星人軍団との等身大バトルに加えて、毎回出現する巨獣(巨大怪獣)と戦闘巨人ダイレオンとの巨大戦が大きな見どころとなった。

これら、迫力満点の特撮バトルアクションを演出したのは、現在もスーパー戦隊シリーズ、仮面ライダーシリーズの両方で特撮、およびCGを手がけている「特撮研究所」の面々。1965年に設立された「特撮研究所」は、創始者の矢島信男特撮監督(現在は代表取締役会長)の志を継ぎ、1998年より代表取締役社長を務めている佛田洋特撮監督を中心に、尾上克郎氏、三池敏夫氏といった優れたクリエイターを擁し、東映作品だけなく日本映画界全体で活躍する映像プロフェッショナル集団である。

今回の『ギャラス』では、助監督としてスーパー戦隊シリーズで活躍している小串遼太郎氏が、初めて特撮監督を務めるというのも大きな話題となっている。1984年生まれで、東宝の『ゴジラVSビオランテ』(1989年)をはじめとする平成ゴジラVSシリーズに多大な影響を受けた若い世代である小串監督がどのような"巨大怪獣"を演出するのか、今から特撮ファンからの期待が高まっている。

『ギャラス』は、TTFCでの配信に向けて鋭意制作進行中。11月下旬にはキャスト発表予定であるという。

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