東芝デジタルソリューションズは17日、東芝コミュニケーションAI「RECAIUS」の新サービスに「RECAIUS ナレッジプラットフォーム」を追加、テキストデータやセンサデータから過去の対応事例を導き出すソリューションとして提供を開始した。

表面には出てこない隠れた暗黙知や時間とともに埋もれてしまう知見は、継続的な業務には多かれ少なかれあるはずだ。これを引き出し、淘汰改善を加え重要度や優先度の体系を築いていくことが継続的なサイクルの構築につながる。しかし、実際には人材の流動や組織の変遷など様々な要因により隠れてしまう。

東芝デジタルソリューションズが新たに提供を開始したソリューションは、これをAIの力により導きだそうというものだ。「RECAIUS」は音声認識や音声合成、対話や翻訳、画像認識や意図理解などのメディアインテリジェンス技術を融合したコミュニケーションAI。同社の特設ページにはその歩みも記載されているが、1978年の日本初のかな漢字変換日本語ワードプロセッサーの製品化、2,000件以上の人工知能分野での特許やメディア処理技術に関連する論文など、東芝が持つ長年の技術活動が記されている。

「RECAIUS ナレッジプラットフォーム」では、レポートやマニュアルなどのテキストデータに加え、センサなどの数値データを統合した状況の把握、認識を行う。トラブルなどの対応時例に、的確に過去の事例を導き出すことで現在の状況に近いケースやポイントを探し出す。活用例として"設備の保守現場での問題解決支援・点検もれ回避"、"医療の診察現場での診断漏れ・誤診回避"、"介護現場でのトラブル対応支援・トラブル回避"、"接客現場での御相談対応支援・営業支援"を掲げている。

  • 「RECAIUS ナレッジプラットフォーム」(同社資料より)|

    「RECAIUS ナレッジプラットフォーム」(同社資料より)