JR貨物は4日、台風24号の影響で山陽本線の一部区間が運転見合わせとなったことを受け、不通区間の代替としてトラックによる代行輸送に加え、迂回貨物列車の運転を実施すると発表した。伯備線・山陰本線・山口線経由の迂回貨物列車が再び運転される。

  • 伯備線・山陰本線・山口線経由の迂回貨物列車が再び運転される(写真は8月29日の報道公開で撮影)

山陽本線は西日本豪雨(平成30年7月豪雨)で被害を受けた区間が復旧し、9月30日から全線で運転再開したが、同日に日本列島に上陸した台風24号の影響で、山口県内の光~下松間で線路内への土砂流入が発生。柳井~下松間で終日運転見合わせとなり、貨物列車も岩国~新南陽間が運転中止に。JR西日本による復旧作業が進められているものの、JR貨物によれば「発生から運転再開までの期間は、少なくとも一週間以上を要する見込み」だという。

JR貨物は各駅で滞っている貨物の輸送を目的に、広島貨物ターミナル~新南陽・北九州貨物ターミナル・福岡貨物ターミナル間でトラックによる代行輸送を実施している。加えて、さらなる輸送力の確保を目的に、8月末から9月末まで実施していた迂回貨物列車の運転が再び行われることになった。

下りは10月5日の名古屋貨物ターミナル駅20時37分発の列車から運転開始し、翌日の3時47分に岡山貨物ターミナル駅を発車した後、伯備線・山陰本線・山口線経由で幡生操車場に21時15分着、福岡貨物ターミナル駅に23時37分着となる予定。上りは10月6日の福岡貨物ターミナル駅1時35分発の列車から運転開始し、山口線・山陰本線・伯備線経由で岡山貨物ターミナル駅に22時12分着、名古屋貨物ターミナル駅に翌日7時40分着を予定している。

迂回区間の運転は下り・上りともに10月6日から。岡山貨物ターミナル~米子間をEF64形、米子~幡生操車場間をDD51形が牽引し、機関車1両・貨車6~7両(5トンコンテナ積載可能個数30~35個)の編成で運転される。

なお、山陽本線の復旧見込みに関して、JR貨物によれば「復旧作業の状況を勘案して運転再開の検討を行っていますが、現在のところ目途はたっておりません。見込みが判明次第改めてお知らせ致します」とのこと。