10月20日公開(広島県は10月13日より先行公開)の映画『恋のしずく』の完成披露舞台あいさつが25日、都内で行われ、主演の川栄李奈をはじめ、小野塚勇人、中村優一、瀬木直貴監督が出席した。

左から中村優一、川栄李奈、小野塚勇人、瀬木直貴監督

川栄李奈の映画初主演作となる本作は、東広島市・西条を舞台に、日本酒嫌いのリケジョ女子大生・詩織が、日本酒の酒蔵へ研修に行くこととなり、酒作りを通じて人生の喜びや出会いと別れを経験しながら成長していくヒューマンドラマ。農大に通う大学3年生の主人公・詩織に川栄、詩織が実習にやってくる乃神酒造の蔵元の息子・莞爾役に劇団EXILEの小野塚勇人、詩織をサポートする農家の娘・美咲役に宮地真緒、酒造会の若手ホープ・有重一紀役に中村優一ら豪華なキャストが脇を固める。

本作で映画初主演を果たした川栄は「私はすごく人見知りで、皆さんと仲良よくなれるか不安でしたが、初日からこたつでみんなとご飯を食べながら仲良くなれました。まるでお正月に親戚が集まったように。撮影初日からすごく入りやすかったです」と撮影前の不安が一掃されたという。劇中で演じた詩織については「普通の女子大生だったので、そんなに意識はしませんでした。お酒作りを学ぶのに皆さん苦労されたと思いますが、私の役は何も知らない状態だったので、"川栄李奈"としてもお酒作りを学ぶ感覚だったし、すごく色々学ばせてもらいました」と自然体で撮影に入れたようで、「お酒作りって本当に大変だなと改めて思いました。お酒作りのシーンでは10kg以上もの樽を担いだり降ろしたりしながら、熱い中を触ったりと本当に大変でしたよ。お酒を作る人の大変さには愛情が入っているんだと実感しましたね」と杜氏たちの苦労が身に沁みた様子だった。

本作は今年2月21日に急死した大杉漣さんの遺作。劇中で大杉さんは乃神酒造の蔵元であり莞爾の父親役を演じた。故人との思い出を問われた川栄が「私は割とお話しました。撮影の合間に縁側で日向ぼっこしながら写真を撮っていただいたり、同じシーンでは自分のことよりも他の人のことを気にかけてくれるところがすごく印象的でしたね。大杉さんとしても役としても周りに一番気を配ってくれて、すごく嬉しかったです」と大杉さんと過ごした時間を懐かしみ、「大杉さんの思いがスクリーンから伝わっていればいいなと思います」と故人を偲んだ。映画『恋のしずく』は、10月20日より全国公開。10月13日より広島県先行公開。