映画『検察側の罪人』(8月24日公開)の完成披露試写会が6日に都内で行われ、木村拓哉、二宮和也(嵐)、吉高由里子、大倉孝二、八嶋智人、音尾琢真、芦名星、原田眞人監督が登場した。

  • 左から芦名星、音尾琢真、八嶋智人、二宮和也、木村拓哉、吉高由里子、大倉孝二、原田眞人監督

    左から芦名星、音尾琢真、八嶋智人、二宮和也、木村拓哉、吉高由里子、大倉孝二、原田眞人監督

同作は雫井脩介による同名小説を実写化。若手検事・沖野啓一郎(二宮)と、憧れの検事・最上毅(木村)の正義が、一つの殺人事件を前に次第にすれ違って行き、最上の捜査に疑問を持ち始めた沖野は、互いの正義を賭して対峙する。監督・脚本は原田眞人が務める。

客席中央の扉から左右に分かれて現れた出演者陣。中央で合流した木村と二宮は、がっしりと熱い抱擁を交わした。西日本豪雨の被害を受けた広島県呉市と岡山県倉敷市を訪問したばかりの木村は「昨日、一昨日と食料を手渡ししてきましたが、今日は検察側の罪人という作品を皆さんにお渡しすることができて本当に嬉しく思っています」とあいさつした。

二宮は「先輩とこうやって一緒に並んでステージの上に立てるというのは、本当に貴重で。皆さん、写真撮りたいでしょうけど、ケータイはしまって。僕が1番撮りたいんですけど、楽屋に置いているので」と客席に語りかける。「一緒の作品を作れること、一緒のスクリーンに映れることに感謝しながら毎日撮影に挑んでいました」と振り返った。

初共演にして初対決となった二人だが、木村は二宮について「皆さんの前でもマイクがなくても、どこでも胸を張って言えるけど、これほど一緒に作業をしていて信頼できる共演者は珍しいですしでし、本当に頼り甲斐のある後輩だなと思っております」と絶賛。二宮が感無量……といった様子で天を仰ぐと、木村が二宮の肩を組み、二宮はピースで喜びを表していた。

二宮は「いい人生ですよ、本当に」としみじみ。「僕は本当に平成という時代で、元年から30年ギリギリまで、立ち位置もスタイルも変えずにずっとトップで走り続けてきた木村拓哉という人と、1度一緒に作品を作りたいなとずっと思っていて」と明かす。「本当に、平成のぎりぎりの最後の最後に滑り込めたんじゃないかなと、僕自身は思っていて、それだけで恵まれているのに、こうやって言葉までいただけて、感謝です」と語る。

原田監督は「サッカーで言えば、木村さんは司令塔でボランチ、二宮さんはフォワードでどんどん突っ走っていっちゃう」と二人の違いを説明。さらに「八嶋さんはリザーブ(控え)ですから、最後の最後まで出てきませんので」とオチに持ってくると、八嶋は「ベンチから盛り上げますから!」と力強く宣言した。

4,000人が集まり、コンサートさながらの盛り上がりを見せた会場だが、二宮は「楽しいのはここまでです。非常にズシンとくる作品になってると思いますので、そこを込み込みで、楽しんでもらいたいと思います」と苦笑。木村も「うわ〜、楽しかった、という時間は本編が始まったと同時に消えうせると思います。本当に考えさせられる時間を過ごしていただけると思いますが、最後の最後までしっかりと受け止めてほしいと思います」と真摯に語りかけた。