リスクモンスターは7月20日、第6回「金持ち企業ランキング」調査結果を発表した。2018年6月18日時点で開示されていた2017年4月期決算以降の最新決算に基づいて金融機関(銀行、証券会社、保険会社等)、IFRS適用企業を除く決算短信提出企業2,883社を対象に調査。決算書の記載に基づき算出したNetCash(現預金-(短期借入金+長期借入金+社債+一年以内返済の長期借入金+一年以内償還の社債+割引手形))を比較した。

  • 第6回「金持ち企業ランキング」ベスト100

ランキング1位は「信越化学工業」(NetCash 8,389億円)だった。次いで「任天堂」が2位(同7,445億円)、「SUBARU」が3位(同6,791億円)となり、以下「ファナック」(同6,023億円)、「三菱自動車工業」(同5,453億円)、「SMC」(同4,999億円)、「大成建設」(同4,435億円)、「キーエンス」(同4,376億円)と続いた。

前回順位との比較においては「ソニー」の大幅ランクアップ(2,753位→17位)が目立つ。「同社は近年の好調な業績推移によって営業キャッシュフローを増加させたことに加え、一部事業を他社に売却したことにより多額のCashを獲得したことでランクインしたものと考えられます」と調査では分析。

また10位「セブン&アイ・ホールディングス」(前回25位)は大幅にランクアップし、前回上位20社圏外からの上位進出となった。その他20位「小糸製作所」(同26位)は前回から大きくランクを上げたが、その他はランクインしている企業の顔ぶれに大きな変化はなかった。

第1回から4年連続で1位の「ファナック」は3年連続でNetCashが減少し4位に後退。株主に対して大幅な利益還元を行う方針に転換したことでNetCashの減少が進んでいることがうかがえる。

上位20社にランクインしている業種は、輸送用機械器具製造業が最多の4社(SUBARU、三菱自動車工業、スズキ、シマノ)を占めている。それ以外の製造業が11社(信越化学工業、任天堂、ファナック、SMC、キーエンス、京セラ、富士フイルムホールディングス、三菱電機、ローム、ソニー、小糸製作所)ランクインしており、上位20社のうち15社が製造業。前回に続きその割合は高く、製造業におけるCashの潤沢度合いがうかがえる結果となった。