日産自動車とイタルデザインは7月12日、英国チェスターで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて、限定プロトタイプモデル「Nissan GT-R50 by Italdesign」を発表した。

  • ボンネット上に鎮座するパワーバルジ、シャープなLEDヘッドライト、低いルーフラインやフロントフェンダーの特徴的なエアアウトレットの「サムライブレード」などがその存在感を際立たせ、大きな可変式リアウイングが、全体の印象を引き締めている

同車両は、日産とイタルデザインが初めて提携したことにより誕生したプロトタイプモデル。GT-Rとイタルデザインがそれぞれ2019年、2018年に迎える生誕50周年を記念するモデルとなっている。

グッドウッドを皮切りに、同モデルは今後数カ月の間に世界各地でお披露目される予定で、ユーザー向けに同プロトタイプから創意を得た車両を限定生産する可能性もあるとのこと。その場合には、50台以下の車両がユーザーそれぞれの好みにあわせて仕立てられ、イタルデザインが生産することとなる。価格はおおむね90万ユーロからになるとの想定も発表された。

最新の「GT-R NISMO」をベースに、欧州スタイルの感性で作り上げられた同モデル。開発、設計、製造はイタルデザインが、そして独創的でキレのよい外装・内装デザインは、ロンドンの日産デザインヨーロッパと日産デザインアメリカが担当した。「リキッドキネティックグレイ」塗装仕上げのエクステリアカラーリングは、50周年記念として「エナジェティックシグマゴールド」がアクセントになっている。

  • イタリアならではのクラフトマンシップとテイラーメイドが組み合わされた1台に

インテリアはモダンで高性能な系譜を受け継ぎ、センターコンソール・インストパネル・ドアの内張りには2種類の異なるカーボンファイバーが、シート素材には黒のアルカンターラと、同じく黒のイタリア製レザーを採用。さらに、エクステリアにあわせてコックピットにはゴールドのアクセントが散りばめられている。

デザインだけでなく、さらなるパフォーマンスも追及。GT3での経験を活かしてニスモで手作業によって組み立てられる3.8リッターV6 VR38DETTエンジンは、最高出力720PS、最大トルク780 Nmを発生する見込みとしている。また、このパワーに対応するため、新しいビルシュタイン製サスペンションとブレンボ製ブレーキも採用した。