オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体「The Linux Foundation」は、Googleや中国のTencent(テンセント)がプラチナメンバーとなったことを発表している。

The Linux Foundationは、LinuxをはじめNode.jsやHyperledgerなどを含む多くのオープンソースプロジェクトを支えており、中立性や独立性に気を配りながら、運営を図っている。IT技術の多くがオープンソースに支えられており、誰でも利用できる枠組みはITテクノロジーや社会インフラの進化へと繋がっていく。寄附文化もオープンソースコミュニティを支える重要な役割を担うが、サポートメンバーの最上位に位置するプラチナメンバーGoogleと中国のTencentが新たに加わっている。

中国の大手のインターネットサービスプロバイダーTencentは、QQ、Qzone、Tencent Cloud、Weixin、WeChatなど中国で人気のあるWebサイトやアプリを提供。GitHub上での活動も豊富で、Cloud Native Computing Foundation、Hyperledger、LF Networking、Open Networking FoundationのメンバーとしてThe Linux Foundationに参画。最近発足したLF Deep Learning Foundation(AI分野の各種技術活動をサポートする組織)の創設メンバーでもある。

また現地時間27日には、これまでシルバーメンバーであったGoogleがプラチナメンバーとなったことが発表されており、Google Cloud Platformのオープンソース戦略責任者であるSarah Novotny氏がThe Linux Foundationのボードメンバーに加わる。これまで1万以上というオープンソースプロジェクトをリリースしてきた同社を代表して、加わる同氏はNGINX、MySQLなどのオープンソースコミュニティで長期にわたり活動し、GoogleでのKubernetesコミュニティを先導する女性だ。

現在800以上の組織がプロジェクトに参加するThe Linux Foundationのプラチナメンバーは、AT&T、Cisco、富士通、日立製作所、Huawei、IBM、Intel、Microsoft、NEC、Oracle、Qualcomm、Samsung、VMwareにGoogleとTencentの2社が追加された15社となっている。