JR西日本「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の運行開始1周年記念イベントが16日、京都鉄道博物館で開催され、新旧「トワイライトエクスプレス」がそろって公開された。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「トワイライトエクスプレス」の特別展示は6月17日まで行われる。

  • 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が運行開始1周年。京都鉄道博物館で「トワイライトエクスプレス」の機関車・客車と並んだ

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」はかつて大阪~札幌間で運行された寝台特急「トワイライトエクスプレス」の伝統と誇りを受け継ぐ列車として、2017年6月17日から運行開始。「瑞風グリーン」の車体に金色のラインとエンブレムをあしらった10両編成の専用車両(87系寝台気動車)を使用し、1泊2日の片道タイプ「山陰コース(下り・上り)」「山陽コース(下り・上り)」、2泊3日の周遊タイプ「山陽・山陰コース」で運行される。

運行開始1周年記念イベントの開催にあたり、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は前日に「山陽・山陰コース」での運行を終えた後、車両基地にて従来の10両編成を切り離し、イベント当日の朝、1・2・9・10号車の4両編成で京都鉄道博物館へやって来たという。

特別展示の会場となった本館1階「車両のしくみ / 車両工場」では、すでに寝台特急「トワイライトエクスプレス」の客車オハ25形551号車(京都鉄道博物館収蔵車両)、交直流電気機関車EF81形113号機が連結した状態で展示されていた。10時30分頃、4両編成の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が自走で入線し、「トワイライトエクスプレス」と“共演”を果たす。新旧「トワイライトエクスプレス」のそろい踏みは今回が初とのこと。

「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の入線後、展望デッキから「瑞風アンバサダー」の葉加瀬太郎氏、JR西日本執行役員営業本部長の室博氏が姿を現した。室氏は挨拶の中で、「瑞風は昨年6月17日から運転を始め、明日で1周年を迎えます。その間、多くの方々にご応募いただき、約2,500名の皆様に利用していただきました」「瑞風も先代のトワイライトエクスプレスのように、末永く愛される列車にしたい。今後も瑞風を通じて、多くの皆様に西日本の魅力を感じていただけるよう努力していきます」と述べた。

  • 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が京都鉄道博物館に入線。1号車の展望デッキから「瑞風アンバサダー」の葉加瀬太郎氏、JR西日本執行役員営業本部長の室博氏が登場

  • イベントでは「瑞風クルー」も登壇。葉加瀬氏・室氏とのフォトセッションも

葉加瀬氏は「(瑞風の)テーマソングを書くにあたり、山陰・山陽の街々を旅する機会をいただきました。風光明媚な観光地、素晴らしい人々との出会い、おいしい料理などを通じ、山陰・山陽の風のような浪漫を感じていただければと思い、作曲しました。今後も僕の書いたテーマソング、そしてこの『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』が、皆様に末永くかわいがってもらえることを心から願っています」と話した。イベントでは「瑞風クルー」も登壇し、葉加瀬氏・室氏とのフォトセッションも行われた。

イベント終了後、一般公開に向けた入換作業が約1時間かけて行われた。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」が移動した後、DE10形1118号機が「トワイライトエクスプレス」を牽引し、機関車・客車の向きを変える作業を行った。その間、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の9・10号車が切り離され、DE10形1118号機に牽引されて移動し、再び会場へ。12時から一般公開が始まり、「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「トワイライトエクスプレス」ともに車体や床下機器、屋根上の機器などを間近に見学できた。会場は多くの鉄道ファンらでにぎわい、新旧「トワイライトエクスプレス」にカメラを向けていた。

  • イベント終了後に入換作業。「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」は9・10号車が一般向けに展示された

  • 「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」「トワイライトエクスプレス」の特別展示は6月17日までの2日間限定で実施される