俳優の佐藤浩市が、テレビ東京のスペシャルドラマ『Aではない君と』(2018年秋放送)に主演することが6日、わかった。女優の天海祐希が共演者となる。

  • 佐藤浩市

    佐藤浩市

  • 天海祐希

    天海祐希

同作は薬丸岳の同名小説を実写化。大手建設会社に勤める吉永圭一(佐藤)は、離れて暮らす中2の息子・青葉翼が同級生への殺人容疑で逮捕されたことから、息子の心の叫びに耳を傾け、事件の真相を探っていく。

現在公開中の薬丸原作映画『友罪』でも、事故を起こした息子の父親役を演じている佐藤。テレビ東京のドラマ出演は10年ぶりとなる。「どちらも “加害者家族”という、子供が殺人の罪に問われたときに、どういう形で受け止めるのかという正解のなさ.....」と難しさを明かす。「『友罪』とはまた違った形で 踏み込んだあり方、子どもとの距離感であったり、何かそういったものがひとつ踏み込んでできるのではないかな、と」と希望を見せた。

さらに佐藤は「テレビを観られる方々が、テレビに何を求めているのかでずいぶん感じ方が変わってしまうの だと思うんだけれど、こういう題材の作品をテレビで放送するということ、それを視聴者の方に提供するということの意味を、ぜひご覧になる方々にも感じていただけたらと……」と慎重にコメント。「我々ができるだけ逃げず に、向き合って、向かい合って、これから作品を作ろうとしています。その想いを視聴者の方々 にも何か、受け止めていただきたいなと思っています」と語りかけた。

翼が起こした事件を担当する弁護士・神崎京子を演じる天海は、「台本を読み終わり、胸の痛みが止まらずにいました。誰の、どの立場も分かるが故、とても苦しかったです」と語る。佐藤とがっつり芝居をするのは初めてだというが「怖い反面、とても嬉しくて、やっぱり緊張して……でも、成長を見て頂きたいし。非常に複雑な心境ですが(笑) こんなに幸せな事はないなと思って、全身全力でぶつかろうかと。えへへ。」と意気込んだ。

製作陣も、TBSドラマ『アンナチュラル』が記憶に新しい、ドリマックス・テレビジョンの塚原あゆ子監督と新井順子プロデューサーのコンビが名を連ねる。塚原監督は 2 時間枠 の特番ドラマを演出するのが今回初めてとなった。