米Appleは5月29日 (現地時間)、iOS 11のアップデート「iOS 11.4」をリリースした。導入すると、ネットワーク経由のストリーミング再生機能が「AirPlay 2」にアップデートされ、iOSデバイスから家全体のホームオーディオシステムおよび複数のAirPlay 2対応スピーカーを操作できる。また、「HomePodステレオペア」や「iCloudにメッセージを保管 (Messages in iCloud)」といった新機能を利用できるようになる。

  • コントロールセンターで複数のAirPlay 2対応機器を操作

    iOSデバイスのコントロールセンターで、複数のAirPlay 2対応機器を操作

AirPlay 2は、同じネットワーク上の複数のAirPlay 2対応スピーカーと同期してオーディオ再生する「マルチルームオーディオ」をサポートする。スピーカーごとの再生オン/オフや音量調整など、コントロールセンターやロック画面、iOSデバイスのアプリ内のAirPlayコントロールから複数のスピーカーを簡単に操作可能。Siriにも対応し、iPhoneやiPad、HomePod、またはApple TVからSiriを使ってAirPlay 2に対応したスピーカーを音声で操作できる。

  • Siriに頼んでAirPlay 2対応スピーカーを操作

    「Lordeの最新アルバムをリビングルームで再生して」と、Siriに頼んでAirPlay 2対応スピーカーを操作

HomePodステレオペアは、スマートスピーカー「HomePod」2台をステレオペアとしてセットアップする機能。HomePodは置かれている場所の空間を自動認識し、1台でも効果的に部屋を音楽で満たすが、HomePodステレオペアでそのオーディオ空間をさらにアップグレードさせることが可能。HomePodのスマートなビームフォーミング技術によって、従来のステレオペアよりも臨場感のあるオーディオ空間を実現できるという。HomePodは日本未発売だが、6月18日にカナダ、フランス、ドイツで販売を開始する予定。少しずつ販売地域が拡大している。

「iCloudにメッセージを保管」は、「メッセージ」のメッセージ、写真やそのほかの添付ファイルをiCloudに保管し、iCloudをハブにサービスを利用できるようにする機能。新しいiOSデバイスでもiMessageアカウントにサインインするだけで過去のメッセージにアクセスでき、またメッセージやチャットの削除がiCloudを通じて他のデバイスにも自動的に反映される。ユーザーがアクセスするファイルだけをローカルに取得するので、デバイスの空き容量を増やすことが可能だ。

iOS 11.4ではまた、特定の文字列が「メッセージ」をクラッシュさせる問題、「メッセージ」で一部のメッセージの順序が誤った表示になる問題、GoogleのサービスにSafariからログインできない問題、「ヘルスケア」のデータを同期できない問題、ホーム画面でアプリが正しい位置に表示されない問題などが修正される。