SBIホールディングスは5月28日、ロシアの政府系ファンドであるロシア直接投資基金(RDIF:Russian Direct Investment Fund)と、同国のFinTech分野およびバイオテクノロジー分野を対象とした共同投資に関する契約を締結した。

RDIFはロシア国内産業の育成・投資の活性化などを目的に2011年に設立された投資基金で、これまでに世界中の投資パートナーと共同で20億ドル以上の投資を行っている。

同社とRDIFは今回の契約に基づき、ロシアのFintech分野、バイオテクノロジー分野への共同投資ファンドの設立をはじめ幅広くロシアでの投資活動において協力体制を築いていくために協議を進めていく。

SBIグループでは、同社の100%子会社でロシアにおける商業銀行であるSBI Bank LLCにおいて、2016年5月の日露首脳会談で安倍首相からプーチン大統領に提示された日露経済協力8項目の具体化に資する取り組みを進めている。

今年4月にはロシア極東開発省の傘下団体である「極東投資誘致・輸出支援エージェンシー」と業務提携を結び、今後は日露プロジェクトに参加する日本企業および日本企業のパートナーとなるロシア企業に対する金融支援を行う予定。

同社グループでは、これまでもFinTech分野やバイオテクノロジー分野におけるベンチャー企業に積極的に投資を行っており、両分野のベンチャー企業の投資・育成に実績を有しており、これまで培ってきたノウハウを活用し、ロシアの次世代の産業育成と投資先ベンチャー企業の企業価値の向上に積極的に取り組むことで、同国の経済・金融の発展に貢献していく考えだ。

なお、契約は2018年5月26日にモスクワで行われた日露首脳会談における日露経済協力の成果文書に含まれている。