左からユニクロのUTコラボレーション推進部部長・松沼礼氏、村上隆。

藤子・F・不二雄「ドラえもん」と、ユニクロのTシャツブランド「UT」のコラボアイテムが、明日5月25日に発売される。これを記念したイベントが本日5月24日に東京・ビックロユニクロ新宿東口店で開催され、本企画に携わる村上隆、ユニクロのUTコラボレーション推進部部長・松沼礼氏が登壇した。

このたびリリースされるUTは、昨年11月より東京・森アーツセンターギャラリーにて開催された「THEドラえもん展TOKYO 2017」に村上が出展した作品と、マンガの「ドラえもん」をモチーフにしたデザイン。今年4月にユニクロのニューヨーク5番街店でサイン会を行ったという村上は、今回はサイン会と来場者と写真撮影を実施。会場には村上のアートワークを落とし込んだドラえもんの巨大ぬいぐるみも登場した。

村上が本日着用している衣装は、ドラえもんをイメージし、藤子・F・不二雄プロに問い合わせながら制作したというオリジナル。「アレンジしすぎちゃったかな、と思いつつ。すみません」と笑いながら、「ニューヨークでイベントをやったんですけど、僕あんまり英語が上手じゃないんで。こうやってコスプレをしたら『友好的だよ』というメッセージは伝わると思って、そのときに作りました」と語る。

松沼氏は本企画の経緯を、「ユニクロとして日本の誇れるカルチャーをグローバルに伝えていきたいと思った」と説明。一方の村上は「ユニクロとのコラボってことについてはよくわかりませんですね、ずばり。藤子・F・不二雄プロの伊藤(善章社長)さんへの仁儀でやっております」と言い切り、会場をざわつかせる。その発言について村上は、「ブランドを守る、作品の価値を上げていくっていうのは、それに関わる人たちの意思の力が強くないとキープできないんですよ。その中で伊藤社長、また小学館プロダクションの皆さんは『ドラえもん』に関してすごく継続的に力を注いでるので、(「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」では)僕が関わらせていただくにあたり、そのブランドに傷がつかないように、なんとかギリギリ主張しつつ、ちょっと袖に回るような感じで作品を作ったんです。それがユニクロさんとのコラボに発展するってなったとき、反対ですとかいうことはなく、じゃあ一緒にがんばりますという気持ちだけでした」と述べる。

また村上はTシャツと一緒に店頭に並ぶ、1つひとつ柄が少しだけ異なるぬいぐるみについて「やばいですね。さっきから皆さんずっと選んでるんですよ」とコメント。最後に「ドラえもんの後ろ姿がプリントされてる柄のTシャツ。僕、このデザインが上がってきたとき、超不思議だなと思ったんです。目を描かないというデザインに注目してください」とアピールし、トークを締めくくった。