ソニーは、米国子会社であるソニー・コーポレーション・オブ・アメリカを通じて、人工知能(AI)とロボティクスに関する研究開発契約を米国カーネギーメロン大学(以下、CMU)と締結した。

同研究開発の第一弾となるプロジェクトのテーマは、「調理とデリバリー」となっている。これは、日常生活や製造現場で、AIとロボティクス技術の活用を想定したとき、同テーマがシンボリックかつ最適であるという考えで設定されている。このテーマでは、多様な可能性から想定されるメニューの選択と食材の制約などから生じる修正や再提案、調理過程の計画、不定形で柔らかい素材の加工や組み合わせ、美的要素も加味した配膳、オフィスやテーブルへのデリバリーなど、今後、AIとロボットが我々の身近な存在となるために必要な技術要素の多くが包含されているという。

ソニーとCMUは、このプロジェクトを通じて、AIとロボット技術が、より人々の身近な存在になると共に、社会の基盤として人類の未来に貢献する存在となることを目指す。なお、同プロジェクトは米国ピッツバーグのCMU計算機科学部を主な拠点に、AI、ロボティクス、機械学習の集団で進められ、ソニーからは執行役員コーポレートエグゼクティブの北野宏明氏が同プロジェクトの推進を行う。

また、今回のプロジェクトに加え、今後CMUで創出されるAI、ロボティクス領域の新たな研究開発プログラムやスタートアップに対して、ソニーのスタートアッププログラムである"Seed Acceleration Program(SAP)"や、コーポレートベンチャーキャピタル"Sony Innovation Fund"からサポートを提供することも予定されているということだ。