女優の新木優子(24)が自身3作目となるカレンダーを発売し、3月21日に都内で開催した握手会イベントにはファン1500人が殺到した。昨年4月クールから、『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』『100万円の女たち』『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON』『重要参考人探偵』『トドメの接吻』と立て続けに出演し、今ではドラマ界でも欠かせない存在となった。

1年半前、主演映画『インターン!』のインタビューでは、中高生時代に売れていく同世代を意識して焦りを感じていたと打ち明けた新木だが、今の心境に変化はあるのか。奇しくも『コード・ブルー』シリーズに参加した同世代との繋がりから、彼女の今の職業観が見えてくる。3月21日のイベント直前、ブレイク女優の現在地を探ってみた。

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    女優の新木優子 撮影:宮川朋久

力を合わせて心を1つにするドラマ

――前回取材させていただいたのが1年半前の主演映画『インターン!』でした。その後、多くの作品に出演されましたね。振り返ってみていかがですか?

こんなにあっという間の1年間はなかったというぐらい充実しすぎて、一瞬で過ぎてしまった印象があります。充実した日々を過ごさせていただきました。

――それ以前と比べて、何か変化ありましたか?

役や演技に対しての気持ちが良い方に向いていったというか。今までと比べてプラスの発見があったり、自分の中の可能性がまだあるんだという希望も持てました。

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――役者として大きな意味のある1年半だったと。

そうですね。作品に入っている時はいっぱいいっぱいと思っていたんですが、今はこうして乗り越えられた自分がいるから、結局は自分で限界を決めてしまっていたことが分かりました。大変なのは自分だけじゃないんですよね。現場に行くと、そういう心強さも感じることができました。

あとは純粋に、やっぱり楽しいです。現場に行くこともそうですし、3カ月ごとに現場が変わっていろいろな人にも会うことができるのは、この仕事ならではだと思うんです。映画でも1カ月ぐらいでそのチームが終わってしまいます。独特な関係性ですよね。短期間でみんなで力を合わせて心を1つにして。それって、すごくステキなことですよね。いろいろなご縁で数作品続けて同じスタッフさんとご一緒させていただくこともありました。自分の成長した姿を見せることができたと同時に、自分だけじゃなくて周りの方々がいてこそ作品ができるんだとあらためて実感しました。

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有岡大貴・成田凌・馬場ふみかの心強さ

――以前お会いした時、中高生時代は同世代が売れていく「焦り」があって、その後は仕事に対してリラックスして臨めるようになったとおっしゃっていました。それからの1年半は多忙な日々が続いていますが、仕事に対するスタンスは変わりましたか?

1年半前と同じように「焦り」はありません。今は自分らしく、いただいているお仕事を頑張る時だと思うので、その自分の頑張りによって視聴者の方々に観てもらえる機会が増える。やっぱり自分次第だとあらためて感じます。ファンの方々もタイムリーに反応してくださって、感想も送ってくださいます。この1年半を経験したからこそ、より強く感じることができたんだと思います。

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――中でも『コード・ブルー』の出演が個人的には印象的でした。人気シリーズに途中参加することは役者として貴重な経験になったんじゃないかと。やはり世代の近いフェローの有岡大貴さん、成田凌さん、馬場ふみかさんの3人は心強かったのでは?

大きかったですね。バランスがすごくとれてました。憧れてた作品のオーディションに参加できるチャンスが巡って来ただけでも、ここまで頑張ってきて良かったなと思えました。今の自分ができることを一生懸命やらせていただいて認めていただけたのも、すごくうれしかったです。

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フェローが新しく入るとは聞いていたんですが、どういうメンバーかは聞かされてませんでした。先輩方が作り上げてきた作品に入る心細さがあったので、4人の方が断然心強かった。ふみちゃんが歳下で、私と成田凌くんが真ん中で、大ちゃんが一番上。同世代の年齢差がすごくバランスがとれていたように思います。

大ちゃんは何でも許してくれる「優しさ」のベールをまとった方なんですけど、みんなと気兼ねなく話せたのは、包み込んでくれるような「お兄ちゃん」感のお陰だったと思います。成ちゃんはムードメーカーで、先輩と私たちとの架け橋になってくれて。ご飯もみんなで一緒によく食べていました。楽しかったなぁ。

現場終わっちゃうんだなって……ドラマ、劇場版と半年以上一緒だったのですごく寂しかった。このタイミングで3人と出会うことができて、さらに先輩方とご一緒させていただいて、すごく良い経験になりました。

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――7月27日には映画も公開されますね。

そうですね。映画はその集大成です。もちろん先輩たちが大活躍する作品ですが、その中で私たちフェローが映画の方にどういう影響をもたらせているか、そこにも注目して観ていただけたらなと思います。

「私1人が行けば済む」大阪開催の思い

――今回のカレンダー発売イベントは大阪でも開催されますが、SNSを通じてファンの方々から要望があったことがきっかけだったそうですね。

これまでのイベントは東京でしか開催してなかったんですが、地方の方々は来たくても来れない方もいて。インスタグラムではフォロワーさんがどのあたりに住んでいる方なのか何となく分かるんですね。東と西でたくさんいらっしゃったので、それだけ多くの方とお会いできないのは残念ですし、シンプルな考えで、私1人が行けば済む話じゃないですか(笑)? 今回実現できてすごくうれしいです。

新木優子

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――対面すると励みになる方もいらっしゃると思います。

そうですね。応援してくださる言葉だけでも私の励みになっているんですけど、来ていただいただけでもパワーになる。私を見て受験やテスト、就活を頑張ったとか、そうおっしゃっていただけるだけで……自分がそういう力になることができているんだと実感させていただける貴重な時間です。

――1年半のご苦労が報われる瞬間でもありますね(笑)。

そうですね(笑)。カレンダーを出させていただいて、握手会のチケットが売り切れたと聞いた時は「えっ!」「嘘でしょ!?」とビックリしてしまって。本当に私を応援してくださっている方々が増えたんだと実感できる機会になりました。うれしい気持ちもありますが、抽選に外れてしまった方もいらっしゃるので……そういった方々のことも忘れずに頑張って行きたいと思います。

■プロフィール
新木優子
1993年12月15日生まれ。東京都出身。身長165センチ。A型。2007年、小学生の時に原宿でスカウトされ、芸能界入り。映画やCMに出演し、2014年からは『non-no』専属モデルを務めている。近年では『いつかティファニーで朝食を』(15~16年・日本テレビ系)、『監獄学園-プリズンスクール-』(15年・MBS系)、『家売るオンナ』(16年・日本テレビ系)、『ラブラブエイリアン』(16年・フジテレビ系)、『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(17年・フジテレビ系)、『100万円の女たち』(17年・テレビ東京系)、『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON』(17年・フジテレビ系)、『重要参考人探偵』(17年・テレビ朝日系)、『トドメの接吻』(18年・日本テレビ系)などのドラマ、『風のたより』(15年・主演)、『泣き虫ピエロの結婚式』『聖の青春』(16年)、『僕らのごはんは明日で待ってる』(17年・ヒロイン)、『悪魔の仮面のルール』(18年・ヒロイン)などの映画に出演。2018年は『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(18年7月27日公開)、『あのコのトリコ。』(18年公開予定・ヒロイン)が控えている。