説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『LINEの音声通話まで「電話」の履歴に残ってしまいます!?』という質問に答えます。

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LINEアプリの音声通話機能を利用しており、その着信履歴が『電話』アプリに表示されているのですね? 確かに、Apple純正アプリの『電話』にサードパーティー製『LINE』の通話履歴が表示されていると、違和感を覚えるもしれません。少し長くなりますが、その理由をお話しましょう。

その原因は、iOS 10から導入された「CallKit」です。アプリを開発するときに利用されるフレームワーク(特定分野のプログラム/関数の集合体)であり、一般ユーザはふだん意識する必要のない存在ですが、このCallKitの機能を利用すると、『電話』で着信できるようになります。つまり、現在の『LINE』はCallKit対応のアプリということです。

LINEの音声通話をiOS 11以降のiPhoneで着信すると、キャリア電話の着信があったときとそっくりな画面が現れます。よく見ると画面には「LINEオーディオ」とあり、キャリア電話と異なる音声通話サービスということがわかります。『電話』アプリに着信履歴も残りますから、LINEの音声通話機能がシステムに統合されたという見方もできます。

しかし、統合されたのは着信に関する機能です。『電話』アプリに着信履歴からコールバックはできませんし(『LINE』アプリに遷移するだけ)、「後で通知」や「メッセージを送信」も利用できません。

『LINE』はCallKitに対応してはいますが、あくまで独立したサードパーティーのアプリでありサービスですから、『電話』アプリと切り離して使うこともできます。『LINE』アプリの設定画面で「通話」をタップし、「iPhoneの基本通話と統合」スイッチをオフ(緑→白)にしましょう。これで、以降の着信は『電話』アプリと別になり、キャリア電話と同じ画面に着信履歴が表示されることもなくなります。

  • LINEの着信履歴を「電話」に表示させたくない場合、「iPhoneの基本通話と統合」スイッチをオフにします