日立製作所は3月12日、米国のユタ大学と共同で「糖尿病治療の処方薬選択支援システム」を開発したことを発表した。

同システムでは、機械学習を活用した解析を用いて、処方薬の種類別に、糖尿病の代表的な指標であるHbA1c値の低減目標(治療目標)を達成できる確率を予測し、患者別の特性も考慮した内容で、それぞれの効能・効果、副作用などのリスク、価格等の項目を、連携する電子カルテの画面上で比較表示することができる。これにより患者は、詳細なデータを画面で見ながら、医師との話し合いにより治療方針を決める共有意思決定(Shared Decision Making)を行うことができるため、長期にわたる治療を納得して続けられるようになるという。

  • 糖尿病治療の処方箋選択支援システム

    糖尿病治療の処方箋選択支援システム

  • 処方選択支援ダッシュボード

    処方選択支援ダッシュボード

また、同システムは、さまざまな機械学習モデルを電子カルテと連携させるプラットフォームとしても活用可能だ。

今後、日立とユタ大学は、同システムを用いた臨床試験をめざし、共同研究を進めていくとしている。