ANAは2月19日、4月1日からの国内線機内Wi-Fi無料化を第一弾とした「FEEL THE NEW SKY」プロモーションの発表会を実施した。この新サービスの魅力を伝えるべく、綾瀬はるかさんがCA役を演じた2008年の映画『ハッピーフライト』以来10年ぶりとなるCA姿で登壇。さらに、19日より放映するANAの新CMで綾瀬さんの弟役として登場する吉沢亮さんは、機内Wi-Fi体験とともに機内サービスに求めることを語った。
商社マン・吉沢でビジネスパーソンへの波及期待
「FEEL THE NEW SKY」プロモーションの幕開けとなる新CMは、2月19日より放映を開始した。CMに綾瀬さんと吉沢さんを起用した理由として、綾瀬さんが幅広い層に支持される女優であることのほか、機内Wi-Fi無料をビジネスパーソンにもアピールするため、フレッシュでイキイキとしたイメージのある吉沢さんを起用したかったとANAは言う。
新CMでは、綾瀬さんは姉でフリーライター役、吉沢さんは弟で商社マン役で、好奇心旺盛な姉に弟はいつも振り回されてしまうというキャラクター設定となっている。その設定に対して実際のところを綾瀬さんに尋ねると、「(振り回すことは)あると思います。チャレンジすること、新しいスポーツとか、はまってしまうとできるまでやりたくて、そうなってしまうかも」とコメント。
男4人兄弟の吉沢さんにとって、そんな周りを翻弄する姉がいる環境が「うらやましい」らしく、「お姉ちゃんがいる同級生がすごいうらやましいなって、ずっと小さい頃から思っていた」と語った。
2018年度末までに国内線Wi-Fi機材を約100機化
「FEEL THE NEW SKY」は、機内でも地上と同じように快適でストレスフリーな空の旅を提供したいというANAの想いを込めたもの。ANA代表取締役社長の平子裕志氏は、「世間と隔離されたような機内という空間は、私自身、決して嫌いではないのですが、今ではいつでもどこでもつながることが当たり前で、それを前提としたものづくりや商品が一般的になったことを考えますと、機内という空間がまるで地上にいるときと同じような環境にすることが時代の潮流なのではないかと考えるようになりました」と話す。
現在、ANA国内線「ANA Wi-Fi Service」を提供している機材はB777・B787・B767・B737-800・A321(機内入口にロゴが添付されている便が対象)であり、全てのクラスで利用できる。なお、B737-500、B737-700、A320、DHC8-Q400は同サービスの対象外機材となる。
これは、ANAが運用する国内線機材の55%に相当し、Wi-Fiサービス対象外の機材を除くと、約8割が対応済みとなっている。今後さらに拡大していき、2018年度末までに国内最大規模となる約100機にてWi-Fiサービスを展開していく。
マップ上でグルメ&観光情報にタッチ
4月1日からは機内Wi-Fi無料化とともに、無料で楽しめるビデオやオーディオコンテンツなどの機内Wi-Fiエンターテイメントを100コンテンツ以上に拡大させる。人気ドラマやバラエティ、アニメなどのビデオやオーディオコンテンツをそろえ、「ANA SKY LIVE TV」を通じて最新ニュースやスポーツがライブで視聴できるほか、「e-books」においては雑誌やコミックを楽しめるなど、より快適な空の旅を過ごせる。
2月19日の発表会ではさらに新しい機内Wi-Fiエンターテイメントとして、次世代型地図「ANA Flight Path」が導入されることが発表された。従来の放映型地図とは異なり、自身の端末上で自由に地図を動かすことができるほか、搭乗便のコックピットや左右の機窓からの景色(バーチャル)を楽しめるようになっている。この「ANA Flight Path」と連動し、日本最大級の口コミグルメサイトで全国80万店超のレストラン情報を掲載する「食べログ」と、国内最大手の地図情報会社「ゼンリン」とコラボしたコンテンツを追加する。
これらの新サービスについて、発表会場では綾瀬さんから疑似体験をする吉沢さんへレクチャーが行われた。綾瀬さんはこの日、CA姿を披露したが、実はこのCAは「Communication Attendant」の略。CAとしての初仕事は、吉沢さんへのレクチャーとなった。なお、発表会場にはタブレットが用意されていたが、機内では貸し出しは実施しないため、機内Wi-Fiの利用には自分の端末が必要になる。
まずは食べログコンテンツを紹介。「ANA Flight Path」上には全国80万店超のレストラン情報が搭載されており、マップに表示される店舗をクリックすると、そのお店の詳細情報を掲載する。到着後の予定が立てられるとともに、食べログ上の予約サービスを利用するとANAのマイルも貯めることも可能だ。
さらに、食への関心が高い食べログユーザーによる投票でGold・Silver・Bronzeの各賞を選出した「食べログアワード」や、カジュアルなジャンルで高い評価を集めた100店を選出した「食べログ 百名店」も「ANA Flight Path」上に掲載されるようになっている。2018年度下期以降は、食べログ編集部による独自視点のグルメコンテンツ「食べログマガジン」にてANA機内限定記事の配信を予定している。
ゼンリンと連携したコンテンツは日本の「絶景100選」。ゼンリンが保有する全国約4万2,000件の観光情報の中から、ゼンリンとANAにて厳選した、日本の四季折々の美しさを伝える絶景ポイント情報「絶景100選」を「ANA Flight Path」上に掲載する。実際に吉沢さんも、「めちゃきれい」等と言いながら疑似体験を楽しんでいた。2018年度下期以降は、一度は行ってみたい日本全国100カ所の観光地情報をANA機内限定で提供する。
国内線機内Wi-Fi無料化でさらに快適になる機内サービスに対して、吉沢さんは「連絡とかもSNSもどこでもできるのはすごくいい」と話し、綾瀬さんも「旅先の目的地の情報を事前にチェックしておきたい」とコメント。「ANA Flight Path」自体はまずは国内線のみで展開するが、国内線での反応を見ながら、今後国際線での展開も視野に入れるとしている。
なお、ANAは2017年9月に、ANAの国内線仕様機として初となる全席にシートモニターを完備したA321neoを導入した。A321neoは、現在国内線において2機を運航しており、2018年度末までに11機となる予定している。さらに、国内線の主力機であるB777・B787にもシートモニターを装備させるとともに、USB充電ポートやパソコン電源の装着を予定。2019年度下期以降、順次展開していく。
新CM1
新CM2
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