いよいよ2018年もスタート! 今年こそ、「お金を貯めたい・増やしたい」「スキルアップしたい」と考えるママたちは多いのではないでしょうか。今回は、そんな方にぴったりの新・改正制度を3つ、ご紹介します。

  • 2018年お得なマネー制度

最大800万円が非課税になる「つみたてNISA」

投資にチャレンジしてみたいけれど、ハードルが高く感じていらっしゃる方にぴったりな制度、「つみたてNISA」が2018年1月からスタートします。

つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度で、一部の投資信託から得られる分配金や譲渡益が非課税となります。

対象となる商品は、既にあるNISAと比べると少なくなりますが、その分、金融庁が長期投資にふさわしいと認定した商品のみが対象となっているので、初心者には選びやすいとも言えます。

日本にお住まいの20歳以上の方であれば利用でき、非課税投資枠の上限は年間40万円。⾮課税期間は最⻑20年間(2018年から2037年)なので、最⼤800万円まで⾮課税の優遇を受けながら投資することができます。

つみたてNISAはいつでも現金化できるので、教育費や老後資金など将来への備えは気になるけれど、用途を限定したくない方にとっては活用しやすい制度と言えます。

最大で168万円支給!「教育訓練給付金の拡充」

一定の条件を満たす雇用保険の被保険者または被保険者であった方が利用できる「教育訓練給付金制度」をご存じでしょうか。働く人の能力開発、キャリアアップを支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し、一定の要件を満たした方に対して、受講費用の一部を給付する制度です。

教育訓練給付金制度には「一般教育訓練の教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練金」があり、2018年1月からは専門実践教育訓練金が拡充されます。

対象となる講座の中には、看護師や美容師、調理師、保育士、キャリアコンサルタント、社会福祉士など専門性の高い資格取得を目的としているものが多くあるのが特徴。

出産・育児で一度キャリアを離れた方、手に職をつけて働きたい方にとっては、お得に学べるチャンスになるかもしれませんね。

  • 専門実践教育訓練金の制度改正※訓練期間が2年間の場合の支給の上限額は80万円(資格取得等した場合、112万円)、3年間の場合の支給の上限額は120万円(資格取得等した場合、168万円)となります。また10年の間に複数回専門実践教育訓練を受講する場合は、最初に専門実践教育訓練に係る教育訓練給付を受給した専門実践教育訓練の受講開始日を起点として10年を経過するまでの間に受講開始した専門実践教育訓練に係る教育訓練給付の合計額は、168万円が限度となります。参考: 厚生労働省「平成30年1月から専門実践教育訓練給付金が拡充されます」

まずはご自身の学びたいことが専門実践教育訓練指定講座になっているかをチェックしてみてください。

ママの働き方が変わるかも!?「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し」

働きたい人が働く時間や収入の調整を意識しなくて済むようにとの観点から、配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しが行われ、2018年から配偶者控除及び配偶者特別控除の控除額等が改正されます。

控除額に関する大きな改正点としては2つあります。
(1)配偶者控除の拡大により、所得控除額38万円の対象となる配偶者の給与収入の上限が150万円となる
(2)納税者本人の所得により、控除額が逓減・消滅する

  • 配偶者控除額・配偶者特別控除一覧※参考・財務省「『平成29年度税制改正』(平成29年4月発行)」

今回の改正は税制上の扶養に関してのお話になります。いわゆる「106万円の壁」「130万円の壁」といった社会保険上の扶養は今まで通りですので、その点は注意が必要です。

とはいえ、これまでご自身の働き方をセーブしていたのであれば、これを期に短期的な損得ではなく、長期的な視点で働き方を見直してみるのもいいのではないでしょうか。

こういった制度は難しく感じて敬遠しがちですが、わたしたちの暮らしに大きく関わっています。2018年にスタートする制度をしっかり活⽤して、ぜひ新しい1年をお得により充実したものにしてくださいね。

著者プロフィール

ラーゴムデザイン代表 長谷部敦子
ファイナンシャルプランナー、マスターライフオーガナイザー、メンタルオーガナイザー。父親の看取り介護、自身の結婚を通して、「心」と「お金」の整え方を知ることの必要性を感じ、学びを深める。2012年・2014年の出産を経て、2015年に「しなやかな生き方をデザインする」をコンセプトに起業。家計・起業・扶養などに関わるお金の悩みや、働きたい女性のメンタルについての相談・講師業を中心に活動。働く母の目線で、日々のくらしを快適にする仕組みづくりについての執筆も行っている。「生き方デザイン.com