アデコはこのほど、「従業員エンゲージメント(会社や仕事への愛着)」に関する調査結果を発表した。調査期間は2017年10月4~9日、有効回答は20~60代の有職者1,993人。

会社への愛着を感じている人は5割弱

会社に誇りや愛着をもっているか尋ねたところ、「そう思う(非常にそう思う含む)」と回答した人は47.5%、「思わない(あまり+まったく)」は19.4%、「どちらともいえない」は31.3%。仕事に対しては、「そう思う」は50.7%、「思わない」は15.7%、「どちらもといえない」は29.0%となった。

在籍期間別にみると、入社5年未満では2年目までは上昇し、それ以降は減少していた。しかし、勤続年数が5年を超えると、年数が長くなるほど「そう思う」の割合は増加していた。

勤務先に誇りや愛着を持っていると答えた人に理由を聞くと、「仕事に社会的な意義を感じている」が47.4%で最多。一方、「経営理念に共感できる」は16.6%、「直属の上司が適切に評価・指導してくれる」は10.4%、「経営層に優れたリーダーシップがある」は8.4%にとどまった。

友人に勤め先の会社への就職・転職を薦めたいかとの問いに対しては、「そう思う」との回答は最も少なく18.6%。それに対して「思わない」は33.9%、「どちらともいえない」は42.8%に上った。同社は「自社への愛着を持っている人が半数近くいるものの、友人へ薦めるほど強い愛着を持ってはいない」と分析している。

  • 友人にあなたのお勤め先への就職・転職を薦めたいと思いますか(単一選択, 単位:%, n=1993)

自社へのエンゲージメントを喪失させる理由としては、「給与やポジションがあがらない」が41.7%でトップ。次いで「上司が適切に評価してくれない」が35.8%、「経営層に期待ができない」が35.3%、「会社の方針、事業に期待ができない」が33.3%と、直属の上司と経営層に関する不満が続いた。