日経BPコンサルティングは12月20日、「Webブランド調査2017-秋冬」の結果を発表した。調査は10月10日~17日、20歳以上のインターネット・ユーザーを対象に行われ、3万5,868件の有効回答を得た。対象ブランド数は、企業や団体が運営する日本の主要500サイト。

スマホの普及により、毎日多くの人の目に触れるようになった企業サイト。私たち消費者は、物を買う時はもちろんのこと、何か知りたい事がある度にいつでもどこでも検索するようになった。そんな時代だけに、各企業も少しでも関心をひくようなサイト作りに余念がない。2017年下半期、どんな企業のサイトが優れていたのか。早速、ランキングを見ていこう。

総合ランキング

同調査は、Webサイトのリニューアルの効果や製品への関心、企業の好感度への影響を明らかにするもので、ネットユーザーの評価を「アクセス頻度」「サイト・ユーザビリティ」「サイト・ロイヤルティ」「態度変容:製品・サービス」「行動喚起」「態度変容:企業活動」の6指標に集約し、ランキング化している。

  • 日経BPコンサルティング「Webブランド調査2017-秋冬」総合ランキングTOP15(クリックでTOP50表示)

    Webブランド指数総合ランキングTOP15(クリックでTOP50表示)

総合ランキングの結果は、2017年春夏調査に続き「Yahoo! JAPAN」(Webブランド指数「以下WBI」113.6)が首位を獲得。「態度変容:製品・サービス」「行動喚起」「態度変容:企業活動」を中心に、6指標全てでスコアが低下したものの、「アクセス頻度」が高いことを背景に、「サイト・ユーザビリティ」「サイト・ロイヤルティ」でいずれも500サイト中トップを獲得し、1位を堅持した。

以下TOP10は、2位「楽天市場」(同109.1)、3位「Amazon.co.jp」(同108.3)、4位「Google」(同100.4)、5位「サントリー」(同87.2)、6位「You Tube」(同81.4)、7位「クックパッド」(同80.7)、8位「価格.com」「ヤマト運輸」(いずれも同77.1)、10位「Wikipedia」(同73.6)となった。

一般企業ランキング

  • 日経BPコンサルティング「Webブランド調査2017-秋冬」 一般企業編・Webブランド指数ランキングTOP10

    一般企業編・Webブランド指数ランキングTOP10

一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)の1位は、「サントリー」が獲得。「態度変容:企業活動」スコアが大きく伸び、WBIは前回調査から11.4pt増と躍進した。2016年秋冬のサイトリニューアル時から、コーポレートメッセージ「水と生きる」を訴求した動画をメインビジュアルに採用しており、動画を活用した企業活動の打ち出しが浸透してきたことが結果に繋がったと見られる。

続く2位には、「ヤマト運輸」がランクイン。WBIは-0.9ptと微減したものの、「アクセス頻度」「サイト・ロイヤルティ」を中心に高い評価を維持。自由意見を見ると、荷物の追跡や再配達、会員制サービスへの言及が多く、ユーザーから好評を得ていることが読み取れた。

以下、3位は「森永乳業」(同72.2)、4位「アサヒビール」(同72.0)、5位「キリン」(同71.9)、6位「Tサイト」(同71.5)、7位「日本郵便」(同71.0)、8位「パナソニック商品情報」(同68.5)、9位「NTTドコモ」「無印良品」(いずれも同67.9)と続いた。

近年の企業Webサイトの動きとして、商品・サービスの情報や魅力を伝えるマーケティング領域の情報発信のみならず、Webサイトを通した企業ブランディングを強化する企業・団体が増加。今回の調査結果から、来訪者の目的に合ったコンテンツを的確に届けるサイトの評価が上がる傾向が見て取れた。

そのほか、今回新設された「態度変容:企業活動」の指標別では、「日立製作所」(同100.5)、「ファイザー」(同85.3)、「GSK グラクソ・スミスクライン」(同84.7)がTOP3に。toB・toC共に展開する電機・電子メーカーや製薬メーカー、食品・飲料メーカーが上位にランクインした。