安川情報システムは19日、工場向けのセキュリティソリューション「MMsmartSecurity」シリーズを、2018年1月から順次発売を開始することを発表した。特有の状況から対策が遅れていた工場現場のネットワーク・セキュリティを高め、製造業における経営リスクの軽減への貢献を目指す。

  • 機能概要図

    機能概要図

「WannaCry」などのサイバー攻撃が猛威を振るう中、工場におけるセキュリティ対策の重要性が増してきた。しかし、工場はオフィスと異なり、古い端末が多く最新のセキュリティ商品はOSが対応していない / 機器の本来動作に影響する可能性からウイルス対策ソフトをインストールできないものがある / 情報漏洩リスクやリモート操作リスクなどポリシー的にインターネット接続ができない / 工場生産に影響を及ぼすような環境の変更はできない——といった特有の課題があり、導入は進んでいない。

このたび販売される「MMsmartSecurity」シリーズは、情報系ネットワーク、コントロールネットワークなど工場内のネットワークレイヤー毎に必要となる機能のラインアップが用意される。ソフトウェアのインストール不要、本社一括管理可能で現場に担当者不要、過酷な環境に対応したエッジPCという工場に最適なソリューションになっているほか、端末へのインストール不要、ネットワーク環境設定不要という導入の簡単さ、そしてインターネットに繋がない、24時間365日クラウドで監視、自動異常通知、最新の定義ファイル自動配信といった運用面の特長が挙げられる。

ネットワークを常時監視するとともに、クラウドと連携して取得情報を監視・AI 分析することで、脅威を 「見える化」し、管理者に異常を通知するほか、クラウドから最新の定義ファイルを配信することで、最新の脅威にいち早く対応できる。これにより、古い設備の環境に対応するほか、閉域環境を使った暗号化通信とIPを持たないエッジPCでリスクに対応する。

サービス内容は、初期導入時がクラウドサービス初期設定とエッジPC、IoT Gateway機器、運用時はセキュリティソフトウェアライセンス(定義ファイル更新を含む)、セキュリティ監視クラウドサービス ・セキュリティサポート窓口、クラウドへの通信回線となっている。