スズキは14日、ハイトワゴンタイプの軽乗用車「スペーシア」「スペーシア カスタム」を全面改良して発売した。予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」を採用して安全装備を充実したほか、フロントガラス投影式のヘッドアップディスプレイを軽自動車として初採用するなどの改良が行われている。

  • 「スペーシア HYBRID X」

  • 「スペーシア カスタム HYBRID XSターボ」

予防安全技術では、単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」に加え、軽自動車で初めて後退時の衝突被害軽減ブレーキ「後退時ブレーキサポート」を採用するなど、前後の衝突被害軽減ブレーキを全車標準装備。また、「誤発進抑制機能」「車線逸脱警報機能」「ふらつき警報機能」「先行車発進お知らせ機能」「ハイビームアシスト」、スズキで初採用となる「標識認識機能(進入禁止)」を装備した。

フロントガラスに進入禁止の道路標識や車両情報をカラー表示するヘッドアップディスプレイ、周囲を立体的に360°確認できる「3Dビュー」も軽自動車で初採用。これらの装備により、新型「スペーシア」「スペーシア カスタム」は経済産業省や国土交通省などが普及を推進する「セーフティ・サポートカー」の「サポカーS ワイド」に該当する。

エクステリアは、厚みのあるフロント部や切り立ったフロントガラス、丸四角いボディーに高いベルトラインで、実際の広さだけでなく、見た目にも広さや大きさを感じるデザインとした。インテリアは水平基調のスタイリングで、伸びやかさと見晴らしの良さを表現したインパネ形状によって運転席前の視界を確保し、開放感のある広々とした室内空間を演出している。

新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」も採用し、低燃費性能に加えて軽量・高剛性を両立させた。防音材や遮音材を最適に配置することで静粛性を高め、新設計サスペンションの採用などで乗り心地も向上。発進時にモーターのみで走行できるマイルドハイブリッドを全車に搭載し、JC08モード走行で30.0km/リットルの低燃費も達成している。

価格は「スペーシア」が133万3,800~158万9,760円、「スペーシア カスタム」が157万6,800~190万8,360円(ともに税込)。