小田急電鉄の特急ロマンスカーの新車が3日に出場し、愛知県内のJR飯田線を走行した。小田急電鉄は2018年3月に特急ロマンスカーの新型車両70000形の営業運転開始を予定しており、日本車輌製造(日本車両)が製造を担当することも発表されている。

  • 小田急ロマンスカーの新車が機関車に牽引され、JR飯田線を走行

日本車両はロマンスカーVSE(50000形)・MSE(60000形)をはじめ、小田急電鉄の車両製造を多く手がけた実績があり、2016年以降はロマンスカーEXE(30000形)のリニューアル車両「EXE α」も豊川製作所を出場している。

今回出場した車両は、先頭車2両ともに先頭部がシートで覆われ、車体前面のデザインを見ることはできなかった。車体側面もシートで一部隠されていたが、7両固定編成のボギー車であることに加え、特急ロマンスカーの象徴的なカラー(バーミリオン・オレンジ)をイメージさせる大胆なカラーリングの車体、沿線風景を楽しめるように大型化された窓など、新型車両70000形の外観における特徴を確認できた。

この新車は12月3日午後、ディーゼル機関車・車掌車の牽引で輸送され、JR飯田線を豊橋方面へ向かった。JR飯田線の普通列車や名鉄の特急・快速特急・急行などが行き交う共用区間を走行する場面もあり、沿線には多くの鉄道ファンらが集まった。

  • 新車は車体のカラーリングが目立つデザインに。先頭部はシートで覆われていた

  • 共用区間を走るJR飯田線の普通列車(写真左)と名鉄の快速特急(同右)

小田急電鉄の新型車両70000形は、特急ロマンスカーVSE(50000形)・MSE(60000形)などに続き、岡部憲明アーキテクチャーネットワークがデザイン設計を担当。「箱根につづく時間(とき)を 優雅に走るロマンスカー」をコンセプトに、展望車両らしい車内空間とダイナミックな眺望を創出し、居住性や乗り心地も向上させるという。大型荷物を収納できるスペースや車内Wi-Fiシステムによるインターネット接続環境の整備、バリアフリーに配慮したユニバーサルデザインの採用など、多様なニーズに対応した設備も導入する。