【特別企画】"流通ジャーナリスト"金子哲雄が探るブラザー新型マイミーオの実力

1 今のニーズに応えられるプリンタ「マイミーオ DCP-J925N」

    永田一八  [2011/11/10]

    「プリンターに、第3の選択肢。その実力、予想外。」というキャッチフレーズで新型マイミーオを展開するブラザー。なかでも「マイミーオ DCP-J925N」は、コンパクトなボディに無線LANやADF(自動原稿送り装置)、自動両面印刷、レーベルプリントなど、充実の機能を盛り込んだおトクなインクジェット複合機で、今シーズンのマイミーオシリーズの象徴的な存在といえる。そこで"流通ジャーナリスト"の金子哲雄氏に同製品に触れていただき、ブラザー販売のマーケティング推進部でマイミーオの商品企画を担当されている樋口幹也氏(マネージャー)と阿比留理恵氏に、その感想をぶつけてもらった。果たして、流通ジャーナリストの目にはこの製品がどう映ったのだろうか……。

    ブラザーの「マイミーオ DCP-J925N」。2011年マイミーオシリーズの一押しモデルである。この企画では、同製品を金子哲雄氏に触れていただいた

    プリンタのニーズがここ最近急激に変化したと思います(金子氏)

    金子哲雄氏(以下、金子氏):僕は名刺も自作するくらいなので、プリンタのヘビーユーザーといっていいと思います。プリンタは常に家電量販店でウォッチしていますし、自宅の複合機もよく買い換えるんですよ。その僕が思うのは、ここ最近、プリンタのニーズが大きく変わったなってこと。数年前までプリンタといえば写真印刷……、そんな時代がありましたけど、最近は地図やオフィスドキュメントといった印刷が多い。気合いを入れて超キレイな写真を印刷するより、普通紙によるカジュアルな印刷がほとんどになったなと……。ただ、一般の家庭ではやはり年賀状印刷がメインになっていますよね。

    対談を行ったのは金子哲雄氏(中)と、ブラザー販売の樋口幹也氏(左)、阿比留理恵氏(右)。現在のプリンタ市場や印刷ニーズの変遷、今のプリンタに求められる機能などについて語られた

    樋口幹也氏(以下、樋口氏):おっしゃるとおりだと思います。もともとプリンタが日本に普及したのは、家で写真を印刷できるというのが理由で、それがプリンタ市場を広げる牽引車になっていました。ですが、実は今は一般の家庭で写真印刷は以前ほどされていないんです。それとプリンタの使い方が多様化してきました。コピーという用途や印刷物をスキャンするといった用途、そうしたニーズがプリンタに求められるのが当たり前になりました。そういう意味でも複合機が支持されています。最近はプリント機能よりもコピー機能を重視して購入される方も増えてきました。

    流通ジャーナリストとしてテレビ番組など各所で活躍する金子哲雄氏。自身の名刺を自作するほど、プリンタのヘビーユーザーだという

    金子氏:確かに以前のような写真印刷専用機という意識は払拭されています。その証拠にデジカメで撮って自宅で印刷する人は、デジカメユーザーの10%以下だという調査もありますね。プリンタを使うほとんどのケースは、ワードやエクセルの出力とか、ウェブページの印刷、そして年賀状だけなんですよ。とくに、年賀状。8割方がそうでしょうね。

    阿比留理恵氏(以下、阿比留氏):弊社の調査によると、年賀状のニーズは減っていないんです。毎年年賀状シーズンには、120枚程度印刷する家庭が多いみたいですね。

    4色インクでコストを抑えながらもソフトウエアで印刷品質は向上しています(阿比留氏)

    金子氏:年賀状印刷となると、意外と問題になるのがランニングコストですよね。年賀状ハガキそのものにコストがかかるうえ、印刷品質を落とすわけにはいかない。かなりの枚数を刷るとインク代金もバカにならないですよ。実は、テレビ番組でよく相談されるのが「どうすれば安く年賀状を印刷できるか」なんです。やっぱりインクが高いじゃないですか。だから僕は、年賀状はモノクロで刷りなさいって言っているんですけど(笑)。実は年賀状については腹案がありまして、なぜインクを郵便局で売らないのかと……(笑)。民営化したなら郵便局で売ってもいいのかなと思っています。中高年の方々も利用しやすくなると思いますよ。


    DCP-J925NでプリントされたL判写真の品質をチェックする金子氏。なお、2011年のマイミーオシリーズは、同社従来モデルに較べてノズル解像度2倍、ノズル数2倍の新プリンタヘッドを採用。印刷エンジンも刷新されている


    阿比留氏:やはり年賀状となりますと、皆様仕上がりには気を遣われますから、4色インクとはいえクオリティの面は妥協していません。数年前の4色モデルと比べ、ソフトウェアの改善により、色の再現領域は広がっています。同じ4色といっても画質はあがっているので、クオリティの面でもご満足いただけると思います。また、4色のうち黒が顔料インク、残りの3色が染料インクを採用しています。染料インクは混ざりやすいので、色の階調性を高められます。それが写真印刷に利いてきます。年賀状だけではなく、従来プリンタ市場を引っぱってきた写真印刷の面でも満足いただけると思います。

    金子氏:なるほど。写真印刷のクオリティに妥協していることはないんですね。僕はそもそもプリンタのインクは4色で必要十分だと思います。6色はインク代を考えると高すぎで、画質的にもオーバースペックという面があると思います。実際にこうしてDCP-J925Nでプリントされた写真を見ても、十分にきれいだと思います。正直、過去の製品の4色インクの写真品質は「あれ?」と思ったけれども、今の製品では納得です。何よりもインク代が安いことで、ユーザーはインクを買いやすいし、インクが売れればメーカーもうれしい。ユーザーとメーカーの双方にとってメリットといえるんじゃないでしょうか。

    4色独立型のインクカートリッジを採用。なくなった色だけ補充できるのでインクコストをセーブできる。またベタ印刷部分を調整することでインクの消費量を抑える「インク節約モード」にも対応する

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